クラッチペダルが戻らない

←本文とはあまり関係ありません。



 最近、クラッチペダルを踏み込むと、途中までしか戻ってこなくなる症状が発生しています。
 最近どこもいじったところはないのですが、ある日突然戻らなくなりました。

 症状としては
@ 急制動、若しくはキツめのブレーキングの後のクラッチワーク1〜2回のみ、クラッチペダルがミートポイントより手前側以降で止まり、戻ってこなくなる。ただし、ペダルが戻ってこなくなるだけで、クラッチは正常に作動している。
 ただし、車両停止状態でブレーキペダルのみを踏み込んだ時、また、坂道で前傾状態(ノーブレーキ)の時には症状は発生しないことから、ある程度の前荷重(慣性)がかかった時のみ発生するものと考えられる。
A 冷間時、暖まった後に関わらず症状は発生する。ブレーキングの程度により、戻ってこなくなる深さが可変する。
B レリーズシリンダーとマスターシリダーを手持ちの予備パーツに交換してみたが症状は変わらず。中古部品ながら、共に液漏れ等の不具合は認められないことを一応確認済みでもあり、単なるフルード漏れとは考えにくい。
C フルードは新品に交換し、ラインのエア抜きは何度もしてみた(レリーズを外してブリーダーを最上部にして実施)が、症状は変わらず。
D クラッチペダル〜マスターシリンダーのロッド調整をし、マスターシリンダーのリリーフポイントは正常のはずだが症状は変わらず。
E クラッチ板はほぼ新品だがクラッチカバーとレリーズベアリングは8万km程度走行のものであるが、ブレーキング時以外ではクラッチは正常に作動しているため、クラッチカバーのへたりでは説明がつかない。
F クラッチペダルは無交換だが、リターンスプリングやリンケージ等の外観上の不具合は無い。
G レリーズフォークは半年前E/G乗せ替え時にグリスアップしており、スムーズに動くことを確認済み。
という状態です。

 ブレーキングの程度により症状が可変する、ということがなんとも解せないです。

 で、よーく観察して考えてみたら、どうもレリーズフォークがブレーキングの慣性重力でオペシリのロッドを押し戻しているようです。
 フォークの支点から作用点側(下側)が力点側(上側)よりバランス的に重いようで、レリーズベアリング部が振り子のおもりのようになって動いているように思います。
 そうならないように、フォーク上部にレリーズシャフトスプリングが付いているのですが、何らかの原因で、バネの力が負けているようです。
 しかし、このスプリングの力とオペシリの反発力を押し戻す程の力がかかるとは思えないのですが・・・かかるもんなんですね。
 そう思って運転してみると、キツく長いブレーキングになる程、ペダルの引っ込みが奥になりますし、クラッチを踏んだままでブレーキングすると症状は発生しませんので、原因はこれに間違いないようです。

←イメージ図(予備ミッション)



 レリーズシャフトスプリングはちゃんと付いており、そんなにへたっているようでもないし、予備のスプリングに換えてみたのですが、改善しません。
 使いまわししたレリーズベアリングが寿命に近づいてレリーズベアリングとクラッチカバーに付いてる丸いヤツ間のガタが大きくなってる?いや、ガタというレベルではないほど、レリーズフォークを手で逆向き(上の写真の矢印方向)に動かせます。
 ということは・・・
(←予備ミッション)
 ここが欠けてしまったのではないかと思います。
 2本同時に欠ける、というのは考えにくいので、まず1本が欠け、もう1本に力が集中してとうとう2本とも欠けてしまった?
 と推理してみたのですが、確認するにはミッションを降ろさなければならないため、確認はできません。
 何にせよ、クラッチカバーもレリーズベアリングも使いまわしせずに新品を使っておくべきだと思い知りました。



 とりあえず、補助スプリングとしてパンツのゴムをくくりつけると共に、レリーズフォークの力点側の先端に重りでも付けて対処しようと思ったのですが、よく考えてみると、わざわざパンツのゴムを使わなくとも予備部品のスプリングを並列に二丁がけすればいいのでありました。

 ↑予備パーツのレリーズフォーク(年式不明だが恐らく前期型)にはこんなウエイト&ダンパー的なものが付いてるのですが、自車のフォークには付いてません。
 何時かのマイナーチェンジで変わったんでしょうか?



 とりあえずこうしておくしか手立てはありません。
 多少症状は改善しましたが、まだキツ目のブレーキングでは症状が発生します。
 そのうち、ミッション降ろしてレリーズベアリングを交換するしかなさそうです・・・。



 しばらくして、こうすればよいことに気が付きました。
 ステンワイヤーをくくりつけました。
 根本的解決ではありませんが、これでもう、フルブレーキングでも症状はあらわれなくなりました。ちょっと危険な香りがしますが、ミッション降ろすよりはマシです。


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