鉄のフラットバーでこんなステーを作って |
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トップケースを装着。 バイクのリアボックスとして流用するのに定番?の、アイリスオーヤマのRvBox600を選択。 この手のボックスの中で抜群に造りがしっかりしてながら安い。 耐荷重80Kg、朝のゴミ出しも難なくこなせる。恐妻家にとってこれはかなり重要なポイントである。 鍵?なにそれ美味しいの?田舎には鍵なんてものは必要ない。家の鍵なんて建ててから数回しかかけたことがない。 ホンダ純正の鋼製トランクボックス、通称銀行員ボックスのちょっと錆びているものもスタイル的に捨てがたかったのだが、横幅に、二輪としての自主規制(すり抜け等のためにあまり横幅を広くしたくなかった)がなくなったのでより容量の大きいRVボックスを選択。スタイルより実用性をとるのが腹の出たおっさんという人種であった。 RVBoxシリーズの800とか900の、より大きなものでも良かったのだがよくよく考えてみるとそんなに大量に入れるものも無いのでとりあえず控えめに600で様子をみることにする。 前カゴとあわせてかなりの積載能力を得た。 |
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完成!! 早速試運転。 普通に走る、非常に拍子抜けである。ギア比に違和感もなく、純正状態のモトラと加速感もトルク感も全くかわらない。重たいホーシングと動きの渋い駆動系に変わってもほとんど違和感がない。最高速も純正状態と変わらず、軽い下り坂で60km/hは出る。 元々のスプロケ歯数とタイヤ外径をそのまま同数としたのだから、駆動ロスと重量増がほとんど影響しなかったということなのか。 しかし初めてトライクというものに乗ったのだが、これは兎に角運転しにくい。二輪でもないし四輪でもない特有の挙動をする。 バンクしないのだからハンドルで曲がるしかないのだが、スピードがのりすぎていると外側に傾いて内輪が浮きかける。かなりスピードを殺して曲がらなければ恐い。 二輪車の愉しさにはバンクして曲がることがかなりの割合を占めているのだ、ということがわかった。 でもハンドルを切ると外向きに力がかかりながら内側にクイッとクイックに曲がっていくなんとも言えない感覚の曲がり方はこれはこれはこれで面白い。 では直線ではどうかというと、兎に角前輪が振られる。道路にバンクが付いていたり轍があったりしたらその影響をモロに受けてハンドルを取られる。直線でも真っ直ぐ進もうとしたら気が抜けないのである。常にハンドルを押さえこんでいないといけない。ステアが小刻みに、時に大刻みにプルプルブルブル振動する。 リアのアライメントの影響をモロに受けて、そのしわ寄せが一番自由に動くフロントステアにきている感じ。 145mm幅の細いタイヤでこうなのだから、キット想定の225mm幅のタイヤなんて履かせたらどうなるんだろう? これはサイドカーでは常識なようで、一番簡単な解決策は、フロントフォークをアールズフォークに換えてフロントのトレールを小さくするのが常套手段のようである。 と小難しいことを考えるより、何も考えず些細な事を気にせずこのまま乗ればいいような気がする。 アライメントが無茶苦茶だろうがリアサスの取り付け角が出鱈目だろうが駆動系の構造が左右でズレていようが、走りだせば忘れてしまう。 多少曲がりにくくとも直線で振られようが、リアのオープンデフがおかしな挙動を示そうとも全く気にならない。ノーヘルで顔面にモロに風を受けて涙流しながらワイルドに平然と乗る乗り物なのだと思う。 諸々の不安以上の利点がある。第一に乗っていて爽快、気持ちいい。ヘルメット不要でバッテリーが無くてもエンジンかけられるしヘッドライトも付く、大量の荷物が詰めてゴミ出しができて気構えずにお手軽に乗れる。 フロントフォークやリアスイングアームピボットに変な力がかかろうがチェーンがスイングアームと接触してようが後輪がもげて飛んでいこうがもうどうにでもなれーっ! |
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でもやはりチェーン周りに後悔と不安が残る。 |
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リアブレーキは物凄く効かない。 中華製なので仕方ない。 そして拘りのノーマルマフラー。 この純正マフラーだけは残したかったのだ。 目を瞑っていると、新聞配達か郵便屋さんか銀行の外回り営業さん、はたまた足腰弱ってまともに歩けないのになぜかカブには乗れる親戚のおじいちゃんが来たのかとしか思えないこの貧相な音がイイ! 「ブーン ガチャン! ブーン ガチャン! ヒュリュヒュリュヒュル ガチャン! キキッ ガチャンガチャン!!」 郵便が来たと思わせといて、なんだこのヘンテコな乗り物は?という感じが出せてうれしい。 |