モトラトライク化 その後

motra022.jpg  トライク化後1ヶ月程通勤に使ってみた。

 気付いたこと
 キット付属のチェーンは案外大丈夫で伸びもほとんど無いということ。
 ほとんど入っていない場合があるので要注意、と聞いていたデフケース内のグリスは、隙間から溢れて飛び散るくらい入っていたこと。
 ちゃんと締まっていない箇所が多々ある、と聞いていた各所のボルトは全てちゃんと閉め込んであったということ。
 どうやら当たりの個体だったようだ。

 そして、DT200R純正流用のチェーンローラーが耐えられずに削れて小さくなり、片方に至っては半分削れて無くなってしまい、取り付けステーを削って、チェーンがステーに溝を掘ってしまっていたこと。
motra024.jpg  ベアリング付きのオフ車用汎用チェーンローラーに付け替えた。
motra023.jpg  諸事情によりシリンダーとピストンを新品に交換し、ある変更を行ったため、吸排気の調整が必要になった。
 キャブのセッティングを変更した。

 セッティング時にキャブのフロート室のOリングがダメになったため純正パーツを注文して気が付いたのだが、キャブのガスケットセットはスーパーカブ50と共通部品だった。(品番16010-141-305

 とりあえず、純正マフラーに純正エアクリで純正キャブ(ベンチュリー径13mm相当?)のメインジェットのみ75番に変更してみたが、当然ながら濃すぎる。なんとか普通に走るが、マフラーを変えてから、様子を見てなんとかしないとダメそうだ。
 純正マフラーでは性能不足となってしまった。もっとエキパイ内径の太いものが必要なのだが、純正マフラー同等に静かかつ排気効率のよいマフラーがなかなか無いのだ。
 排気音量増大を我慢すればよいだけのことなのだが、「三輪モトラ」という得体の知れなさを醸し出したいので純正同等の静かさは捨てがたい。排気音だけは新聞配達や郵便配達と間違えられなければならないのだ。
 ピカピカでカッコよくって大きな重低音を奏でるモンキー用社外マフラーなんてもってのほかである。

 そこで考えたのは他車純正流用。初期型シャリー50、初期型ダックス50、スーパーカブ90,
ハンターカブCT110のものが性能的には目的にあっていそうなのだが、シャリーとダックスのものは少し五月蝿そうで、カブ90のものは重くて長過ぎっぽく、ハンターカブのものは流通価格が高いし内腿を火傷しそう、とどれもしっくりこない。

 仕方がないので自作マフラーを作ることにした。

  サイレンサー部分は純正を流用すればよいのだが、現在装着している純正マフラーは、割れも曲がりも穴も無いのでぶった切ってしまうのは勿体ないので保存し ておき、モトラ純正より静かながら排気効率が向上しているらしいとの情報の、ホンダsoloのサイレンサーを使うことにした。
motra025.jpg  モトラ純正のエキパイ内径が実測で16パイ、カブ90が未確認情報で19パイで、モトラ用ボアアップ対応リプロ品が22パイなので、内径19〜22パイくらいのエキパイを鉄パイプで作ってsoloサイレンサーをくっつける、という作戦。

 ホームセンターで防獣ネット支柱用鉄パイプを購入。内径23mm、厚さ1.2mm、1.8mでお値段500円弱と、もう少し細くてもう少し厚くてもっと安いものがよいのだが、手軽に手に入る部材なのでこれを使う。

 砂を詰めてバーナーで炙って曲げてみた。

 そして見事に失敗した。

 パイプが薄すぎるのと、カセットコンロバーナーの火力不足のため、最初の90度曲げでシワが寄り、それでもなんとか途中まではうまく出来たのだが、最終的にはポッキリ折ってしまった。

 思いのほか難しい。きっぱり諦めて、仕方がないので中古のモンキー用社外マフラーを買ってしまった。うるさいのさえ我慢すればこちらの方が安くて性能もよくて手っ取り早い。
 できるだけ静かなものを買おうと思っていたのに、何故か非常にうるさい部類に入るキタコのレーシングマフラー タイプXを買ってしまった。もうこうなれば何でもいいや。やけくそだ!
motra026.jpg  モンキー用社外ダウンマフラーをモトラに使う場合、そのままでは、センタースタンド、ブレーキペダルのピボット部、スイングアームのブレーキロッド取付部の3箇所が高確率で干渉する。
 これに加えて計算外だったのは、三輪故にリアフェンダーというかリアタイヤとサイレンサーも干渉する。



 まず簡単なところから対策。

 ブレーキロッド取付部、ここは必要ないので切り取ってしまえばOK。

 ブレーキペダルのピボット部との干渉はギリギリセーフ。
motra028.jpg  次にセンタースタンドとの干渉。

 かなりガッツリ干渉する。
 ちょっと削ったり切ったり鉄板溶接したりでごまかせるレベルではない。

 二輪なら取り外してしまえばいいのだが、三輪なのでどうしてもセンタースタンドは必要だ。
motra029.jpg  とりあえずセンタースタンドとスタンドストッパーを外して観察。

 これ、センタースタンド軸とストッパー軸をそのまま位置関係を維持して前にずらせばいいんじゃないか?
motra030.jpg  3mm厚鉄板でこんなステーを作って
motra031.jpg  こうすれば解决。

 スタンドストッパー解除装置は必要性を感じないので繋げずに、ストッパーはストッパーとしての役割のみとなる。

 前フェンダーとストッパー軸がギリギリ干渉するが問題なさそうなのでそのままで。最悪フェンダーを少し切ってしまえばいいだけだ。
 スタンドバネは短いものに替えるか車体側取付部の位置を変更する必要がある。
 取り外してあるサイドスタンドバネがジャストサイズに近いのだが、ほんの少し長過ぎるため、元々のピボットを削って少し遠いところに穴を開けてボルトをねじ込んでピボットを新設。
 キャブは結局PC20に変更した。

 インマニとキャブの間に数十mmのスペーサーを作って挟み、純正エアクリに接続してみたのだが、どう頑張っても吸入空気量が足りなくてセッティングが出ない。
 エアクリBOXを途中で切断してみても全然ダメなため、仕方なく社外品のむき出しエアクリを付けてみた所、一発でセッティングが出た。
 スロー#35、メイン#85→#80→#82、クリップ(上から)3段目。
motra027.jpg  深刻なのはここ。
 空車状態でこの状態。1G状態ではタイヤとサイレンサーのクリアランスが1〜2mmという状態。フェンダーはそのままでは付けられない。

 オフセットの深いホイールにしてフェンダーも取り付けステーを加工して外に出してしまえばいいだけなのだが、折角買ったホイールが勿体ないし、このサイズでもっとオフセットの深いホイールは見つかりそうにない。

 マフラーを炙って曲げて逃がせばいいのだが、さっき炙り曲げに失敗したところで自信喪失しているため、曲げる気がおこらない。
 

 ところが世の中には便利なものがある。
 モンキー用のヒップアップアダプターでリアショックを30mmアップさせた。

 さらに、リアフェンダー取り付けステーを切断、少し下向き、後ろ側に曲げ加工して溶接し、フェンダーの一部をカット。

 これでなんとか干渉しなくなった。フルボトムすると干渉するが気にしない。



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モトラトライク化計画

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