CBR250R復活記 〜 その7

 エンジン不調の原因はやはりプラグのようだ。

 付いてたプラグが見た目大丈夫そうだったのでそのまま使ってやろうと思ってたのだが、プラグを外してハイテンションコードに挿してアースさせて飛火チェックしてみると、死んでいた1番2番のプラグはうまく火がとんでいない。プラグなんてそう簡単にダメになったりしないはずなのに、やはりこのプラグ、23年モノなのかな?

 ちゃんと点火してた3番4番のプラグを1番2番のコードに挿してチェックするとちゃんと火が飛ぶので、コードは大丈夫そう。
 とはいえ、コードはカチカチに硬化しちゃってる(元々そういうものなのかは不明)ので替えた方がいいのだろうが、まだ使えなくはないのでとりあえずそのまま使っちゃうことにする。

 プラグは仕方なく新品に交換。

 勿体無いことに、CR9EHを買ったつもりが、全ネジ型のCR9Eを買ってしまって買いなおし、無駄な出費をしてしまう。気付かないまま全ネジタイプを使ってピストンとゴッチンコさせてしまうより良かったか。
 なんとか走るようになったのでやっと試運転!

 ところが、不規則に不調になる。まわる時は1万8千のレッドまでまわるくせに、突然2気筒・耕耘機サウンドになる。かと思えば暫く経つと何事も無かったかのように完調になる。
 エキパイを触ってみると今度は3番4番が燃焼してない。
 キャブは一応オーバーホール済みなので大丈夫なはず・・・いや、大丈夫と思いたい。ただ、油面調整してないため、3番4番の油面が低いのか?でも「突然不規則に」というパターンは電気系のような気がする。

 1番4番とか2番3番という組み合わではないのでコイルは問題ないはず。
 2番3番は爆発してて1番4番が不調ということは、ただ単に1番4番のハイテンションコードが中途半端に断線してるか、CDIの点火制御がおかしくなって半分怠けてるかのどちらかだろう。
 えーい面倒だ、こうなりゃ純正新品のコードとCDIを奢ってやる!と思っては見たものの、CDIは廃盤、プラグコードは納期未定欠品。
 困った時のヤ○オク頼み、実働車外しの中古部品を購入。

 ん、何となく直ったような気がする。
 と、早速試乗に出かけたところ、やぱり突然止まってしまった。しかも自宅から30kmくらいのところで。
 ちょっと様子見のつもりだったので工具も携帯電話も持っていない。妻を呼ぶため公衆電話を探すが今日日すっかり公衆電話ってなものは無い。結局20km程バイクを押した・・・。

 こりゃ、やっぱりキャブか。フロート室のドレーンを4つとも開けてみると、案の定3番と4番のフロート室が空っぽだった。
 しょうがないのでまたまたキャブをおろして油面を上げてみた。

 すると3番は復活したのだが、4番はまだ爆発してない。またまたまたキャブをおろして見てみると、フロートバルブシートの穴に腐敗ガソリンがたまり、。きれいに掃除して取り去ったつもりでも、ガソリンが流れると随所随所に少しずつ残っていた腐敗ガソリンがここに溜まったようだ。油面もまだ若干低すぎたようなので上げてみた。

 これで完璧!と思って通勤に使ってみたのだが、往路は止まらずに走るのだが、復路の途中で止まって始動不能になってしまい、途中から歩いて帰るハメになった。1日目で懲りてやめたらいいものを、懲りもせず結局3日、途中からバイクを押して帰った。日ごろの運動不足は多少解消されてよかった。

 ちゃんと走ってる時も、なんとなく加速が重ったるく、しばらくアイドリングすると止まってしまう。1番のエキパイだけが他より熱くなりきっていない。ふと、E/G側のガソリンコック負圧取り出し口から負圧ホースを外してみると、ガソリンがあふれてきた。
 1番がオーバーフローで、1番だけ超リッチになっていたようだ。

 エアベントチューブまでは達していないものの、ベンチュリー部のどこかからガソリンがあふれ、インマニに溜まっているようだ。

 4気筒というのは、1気筒ぐらい死んでも平気で走ってしまうので性質が悪い。2気筒死ぬとさすがにわかる(2気筒死んでも組み合わせによってはエンジンはかかる)が、1気筒だけだと「ん?ちょっと何だか調子わるいかな?」ぐらいでわかりにくい時がある。儂の感覚が鈍いだけか・・・。

 1番の油面を下げて、止めとけばいいものをまた通勤に使ってみたのだが、1番だけではなく、他も油面が高くまだ少しオーバーフロー気味のようで、また2日、バイクを押して帰った。
 結局最初から全気筒油面をきちんと合わせておけばよかったのだ。
 整備書には正規の油面調整方法が載っているのだが、これが結構アバウトな書き方で、今一よくわからないのだ。
「右写真のようにフロートチャンバ取付け面を垂直にし、そこから約30度キャブレターを手前へ傾けた位置(フロートバルブとフロートアームが接する位置)で油面の高さを7mmに調整する。フロートレベルゲージはフロートチャンバ取付け面に対し垂直かつメインジエットの位置で調整すること。」
 とあるのだが、「フロートバルブとフロートアームが接する位置」といわれても、バルブのプランジャーに接する位置なのかプランジャーが全て押し込められてバルブ本体と接する位置なのかわからない。また、「メインジエットの位置で」といわれても、メインジェットの付け根と先端では結構位置がずれてしまう。さらに、「右写真」が鮮明でなく、フロートのどの部分(恐らく一番高い位置だとは思うが・・・)を基準とするのかよくわからないのだ。
 数をこなして色々なキャブで経験を積めば、この意味するところもわかるのだろうが、こちとら、単気筒の平和なキャブしかいじったことがなく、こんな取付け角度の傾いた攻撃的なキャブいじるのなんて初めてなのである。

 仕方ないので手探りで適正油面を探し出すことにする。
 何度も何度もキャブを降ろしては油面をいじり、キャブを装着してガソリンを吸わせて・・・の繰り返し。

 ガソリンホースを咥えて息を吹き込み、フロートを上げ下げしながら、息が堰き止められるポイントを探し、この時の、フロートの上右側のエッジになってる所とキャブフロート室の蓋取り付け面の距離をノギスで測ってとりあえずの目安にする。
 実際にガソリンを吸わせると各気筒で油面はずれているため、フロート室のドレーンプラグに透明耐油ホースをつけて、実油面を確認して最終調整をする。

 垂直上側のフロートチャンバ合わせ面より若干下あたりに実油面がくるようにあわせた・・・が何度やっても不規則にオーバーフローする。
 もう一度フロートバルブを抜いて調べてみると、数箇所にサビのかけらがはさまっていた。バルブ部を清掃しなおすと油面は安定した。散々苦労して何度も何度も油面を調整したのだが、本来そんなにシビアなものではないようである。 
 ついでに各気筒のスロットルのバタフライの開き具合のずれを確認してみると、結構ずれていた。写真矢印部分の穴を目安に目視で確認したが、明らかにずれている。
 折角四連バキュームゲージを買って同調をとってみたのだが、結局この部分を目視であわせた方が簡単で手っ取り早い気がしてきた。
 これでやっと走行可能か、と思いきや、突然スターターがまわらなくなった。
 オーバーフローしてシリンダー・燃焼室にガソリンが入り込んだままスターターを回したため、ガソリンハンマーをくらってエンジンロックし、それに気付かずにスターター回し続けたため焼きついたようだ。

 押しがけで始動、完調を確認したが、毎日毎日押しがけなんてやってられないのでセルモーター買うしかない。

 最終確認試運転はまたまた部品調達待ち・・・。

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