フロントドライブシャフトブーツ交換

 最近ステアリングを左右いっぱいにきって駐車する時に、何だかカラカラカラと変な音がするのに気づき、下回りを除いてみると・・・
 フロント左内側のドライブシャフトブーツが破れてグリースぶちまいてました。 

 ドラシャブーツ交換って初めて(ハチロクにはドラシャブーツは無い!)なんですが、難しい作業じゃないし、ま、何とかなるでしょ。
 ドラシャ外すの面倒くさいので分割式ブーツにしようかな、とも思ったんですが、純正部品の値段を調べてみると、内側ブーツ単体で1,350円、ブーツバンドとグリスを買っても分割式より安上がりです。ので、躊躇無く純正部品を注文。
 一回ブーツ交換ってのをやってみたかったですし・・・。

 また、いずれ外側ブーツも破れるでしょうから、この際外側ブーツも交換します。どうせならフロント右側ブーツも交換したほうがいいんでしょうが、面倒くさいので、右側はまた破れた時に交換することにします。
 車両が着地している時に、忘れずにハブナットを緩めておきます。
 これがかなり強烈に締め付けてあってなかなか外れない、という話をよく聞くので、気合を入れて、32mmソケットに1/2スライディングハンドルを付け、1m単管パイプ延長、フルパワーでウォリャーっとトルクをかけたところ、スカっと難なく緩みました。
 非常に拍子抜けしました。
 2mの単管パイプやインパクトの使用も考えてたんですが・・・残念です。
 気を取り直し、ホイールを外してジャッキアップし、潜り込みます。

 スタビリンク、ロワアームのボールジョイントとナックルを切り離します。
 後々考えてみると、ボールジョイントとナックルを切り離さなくとも、ストラットブラケット結合ボルトの下側だけ外せばドラシャは外せるような気がします。
 インボード側のスプリングピンをポンチで打ち抜いて外すと、ドラシャはフリーになります。
 スプリングピンは抜ける方向が決まってるらしいですが、とりあえず叩いてみたら抜けました。
 押したり引いたり揺すったりしながらドラシャを外します。
 ←こういう風に破れてました。
 ドラシャ単体になったら
 まず、ブーツバンドを外して中のサークリップを外すとアウターレースが外れます。
 ドブ川のヘドロの様なグリスが流れ出ます。
 シャフトの頭に付いてるスナップリングを外すとインナーレースとシャフトが分離します。
 外側のブーツも外します。外側のジョイント部は非分解式です。
 購入した純正部品です。何故かグリスが2種類付いてきました。
 どちらも「ドライブシャフトグリース」と書いてあります。
 ん〜どっちを使ったらいいんだ?と暫し悩みましたが、元々入ってたグリスが何となく黄色っぽかったので、黄色い方のグリスを使うことにします。
 濃紫色の方のグリスは、ホームセンターで売ってるモリブデングリスとそっくりです。
 ま、ドラシャのグリスなんて、何か入ってればそれでいい、と素人判断。(↓最下段参照)
 

 ちなみにグリスの充填量は、外側60〜70g、内側ジョイント部20〜30g、ブーツ内20〜30gらしいです。
 ここまで思いのほか順調にきましたが、ここでちょっと問題発生。

 外側ブーツバンドがかしめタイプなので、上手く締め込めません。
 本当はカシメタイプのブーツバンドを締めこむためのSSTがあるんですが、そんなもの買ってる時間も金ももったいないので、バイスグリップで代用します。
 こんな具合に、少しきつめにバイスグリップで挟み込んで固定しておき、先端の調整ネジ部をプライヤーで無理矢理締め込んでかしめました。

 しかし、何で外側はかしめタイプで内側は普通のブーツバンドなんだ?

 インボード側のブーツバンドも締め込んで念のためポンチでかしめて完成。
 なんとかドラシャAssy完成。
 後は、外したのと逆の手順で組み付ければOK.。
 なんですが、ロワアームのボールジョイントとナックルを組み付けるのにてこずっていた時に、勢い余って、ドラシャにフロントデフのスピンドルシャフトがくっ付いたままスポっと抜けてしまいました。ウ○チをしてたら肛門からウ○チと一緒に大腸が出てきた様な気分でした。
 ドラシャブーツ交換だけのつもりがミッション分解までしなくちゃならんのか、と絶望しましたが、ちょっと考えてみると、スピンドルシャフトはスプラインでデフ本体に差し込んであるだけなので、そのまま打ち込めばOK、ということに気づき、安堵いたしました。
 ん?でもスピンドルシャフトって抜け防止用のCリングが付いてるはずなんやけど・・・外れた?

 あまり気にしないことにして、最後にハブナットを19Kgf・mのトルクで締め込んで終了。
 近い内に右側のブーツが破れそうな予感がしますが、ま〜その時はその時です。

<後日談>
 2種類ついてきたグリースは、やはり2種類使うべきものらしいです。
 濃紫の方は極圧剤であるモリブデンが入ってるベアリング用グリースで、このグリースだけではゴムに対する攻撃性があるので、ゴムブーツ保護のため、ブーツ内に黄色い方のグリースを塗りつけておくようです。また、残っている古いグリースは綺麗に取り去って、新しいグリースを各部に丁寧に塗りなじませるのが望ましいそうです。
 「外側60〜70g、内側ジョイント部20〜30g、ブーツ内20〜30g」というのは、外側と内側の等速ジョイント部にモリブデングリースをそれぞれ指定量塗り、各ブーツ内に黄色いグリースを20〜30g塗っておきなさいこのヤロー、という意味のようです。
 以上、ケミカルおたく(というかそれが商売)のMark-n氏から指摘をいただきました。

 というわけで、面倒くさいながらも再度ドラシャを抜いて、グリース充填しなおします。
 さらに、純正で付いてくるグリースよりも専用のグリースを使うべし、との助言もいただいたので、純情に助言に従い、手持ちのワコーズ・ハイマルチグリースを入れることにします。さらに言うなら、ワコーズのCVJ-HDペーストを使ったほうがより望ましいらしいですが、これはお高いので断念します。

 ドラシャ抜き差しは一度やってしまえばコツもつかめてそんなに面倒くさい作業じゃないんですが、グチョグチョグリースとの格闘は何だか気が重いです・・・。




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